「レッスン1 物つくりの始めに設計が」
Q1.設計の対象範囲は?
Q2.設計と生産が融合することの意義は?
Q3.製品の環境アセスメントとは?
「レッスン9 接合・複合法で得られるもの」
Q4.材料が変わると応力−ひずみ線図はどのように変わる?
Q5.真応力、真ひずみとは?
Q6.製品設計から生産までの具体的ステップは?
Q7.複合加工の利点は?
「レッスン10 まずニーズをとらえてから」
Q8.ユーザニーズをどのような方法で収集するのですか?
Q9.機械の騒音レベルを測定する方法を教えてください。
Q10.金属材料の加工に用いるレーザには、どのような種類があるのですか?
「レッスン11 環境問題とLCAも考えて」
Q11.地球環境問題で特に深刻な問題は何か?
Q12.LCAの限界は?
Q13.日本のLCA研究の現状と環境負荷データの共通化の状況は?
「レッスン14 作りやすい製品にするために」
Q14.コンカレントエンジニアリングとは何ですか?
Q15.生産性とはどのように定義するのですか?
Q16.評価法の精度とは?
Q17.評価結果からどのように改良のヒントを得ますか?
「レッスン15 コンピュータで3次元を描く」
Q18.3次元CADとは?
Q19.Bスプライン曲線 (B-Spline Curve)とは?
Q20.Bスプライン曲面 とは?
Q21.CAD(Computer
Aided Design)とは?
Q22.CADデータ交換とは?
Q23.IGES (Initial Graphics Exchange Specification)とは?
Q24.STEP(Standard for Exchange Of Project Model Data)とは?
Q25.NURBSとは?
Q26.NURBS曲線とは?
Q27.NURBS曲面とは?
Q28.CAE (Computer Aided Engineering)とは?
Q29.E−MAIL
とは?
Q30.PDM (Product
Data Management)とは?
「レッスン17 仮想生産はここまで来た」
Q31.シミュレータを使うにあたっての注意点は何ですか?
「レッスン18 設計技術者は次代へ向かう」
Q32.なぜ技術者には継続学習が必要なのですか?
Q33.このようなウエブ・ベースの学習をしたことを誰が証明してくれますか?
Q34.途中まで進んだところでしばらくの間休みたいのですが大丈夫ですか?
Q35.この勉強は資格取得につながりますか?
Q36.ウエブ・ベースで大学卒や修士の学位が取れると良いのだが・・・・
Q37.日本の学位と外国の学位とは同じと考えてよいのですか?
Q38.ワシントン協定の参加国を教えてください。
Q1
設計の対象範囲は?
A1
企画が決まってから機械構造などの図面を作成するまでの諸々の作業(狭義の設計)とすることもありますが、本来はものを生産するために必要な全ての過程を計画することになります。これがしっかりしていればこそ、安価で性能のよい製品が約束されます。
Q2
設計と生産が融合することの意義は?
A2
物つくりでは一般に、担当部門それぞれが関連する部門と十分連携しなければその役割を十分果たせないといえるでしょう。顧客の要求を素早く取入れて開発し、それを具体的に形にして、製造・組み立てをしなければなりません。設計は単なる図面描きではありません。要求から納品まで、共通認識を持つこと、ことに製造・組立について十分理解することなくして、安価な高機能製品を提供できるはずがありません。
Q3
製品の環境アセスメントとは?
A3
環境保全のために必要な製品の評価あるいは査定のことです。例えば、次のような視点と項目があります。
(1)省エネルギ: @使用時の消費エネルギ、 A回収・解体時のエネルギ、等
(2)減量化: @使用原材料の減量、A部品の減量、B製品の減量・小型化、等
(3)再資源化: @再資源としての利用可能性、A部品材料の変更可能性、B代替部品の可能性、C再生資源の利用促進、D大型部品の材料統一、等
(4)破砕減量の容易化: @破砕処理の容易性、A構成部品の硬さ・耐衝撃強度、B製品/部品等の比弾力性、C製品処理の困難さ、D破砕機にかかわらない部品の分解分離性、等
(5)分解分離処理の容易化: @部品の取付け、A部品の分解・分離性、B材料の分離性、Cその他の処理容易性、等
(6)分別処理の容易化: @材質表示(プラスチック部品等)、A材料の統合化、B部品の標準化、Cその他の分別容易化、等
(7)回収と運搬の容易化: @回収運搬の容易化、等
(8)安全と環境保全性: @有害性、A有毒性、B爆発性、C危険性、D処理設備への影響、E環境保全性、等
(9)情報の開示: @処理情報の開示、A分別情報の開示、B再資源化等の情報の開示、C情報提供・啓発、等
Q4
材料が変わると応力−ひずみ線図はどのように変わる?
A4
図を参照。最初の直線の勾配(弾性係数)はプラスチックなどが小さいです。降伏点を過ぎて、脆性材料は直ちに破断しますが、延性金属は加工硬化のため曲線は緩やかに上昇しやがて引張強さに達し、その後徐々に降下して破断します。加工硬化をしない非硬化性の材料もあります。弾性範囲の応力をかけて時間を置くと永久ひずみが生じるクリープ現象もあります。一般に、材料種、環境温度などによって、曲線形状が大きく影響されるので、使用条件で試験し確認しておく必要があります。
Q5
真応力、真ひずみとは?。
A5
図を参照。公称応力、公称ひずみは試験片の元の寸法を基準に計算するのに対し、真応力、真ひずみは変形時の寸法を基準に計算します。変形流動の大きい場合には、変形過程を表現するのに後者の方が取扱いやすく正確です。
Q6
製品設計から生産までの具体的ステップは?
A6
さまざまの方式が取られますが、図は変形流動を用いる製作法を主体にまとめた一例です。開発すべきものを含めて、いくつもの要素技術を巧みに組合せて工程を設計することが大切です。
Q7
複合加工の利点は?
A7
本文中に接合と成形を複合することで高性能成形品を得る例が示してあります。ここでは、板材をプレス加工する時に通常は別工程で行う接合、鍛造など他の要素技術を組合せ複合化して加工する方式の利点を表に挙げてみました。
プレス加工の複合化による利点
直接効果
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間接効果
|
○機械・金型費の節減
○生産性の改善
○材料歩留の向上
○省エネルギ
○検査工程などの減少
○安価な製品
○高機能製品
○その他の原価節減
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○人員の新規活用
○場所の効率的運用
○地球環境対策
○価格設定の余裕
○顧客サービスの余裕
○省資源
○モラル向上
○その他
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Q8
ユーザニーズをどのような方法で収集するのですか?
A8
外部機関を利用して、例えばアンケート方式でニーズを収集する方法もありますが、ユーザの「生の声」を聞くことが最適です。そのためには、まず、策定された商品戦略を理解した上で、「何についての意見や要望を収集すべきなのか」を明確にしておきます。特に機械の開発に関する場合には、過去に発生したクレームやサービスに関する項目も入れておきます。そして、対象とする市場のユーザにコンタクトして直接「生の声」を聞くようにします。さらに、ユーザの作業プロセスごとに、現場の作業者に直接インタビューできれば理想的といえます。
Q9
機械の騒音レベルを測定する方法を教えてください。
A9
JISではプレス機械系と工作機械系とに分けて定めていますので、これらの規格に則り測定を行います。規格は次のとおりです。
プレス機械系:JIS B 6406「プレス機械−騒音レベル測定方法」
工作機械系 :JIS B 6004「工作機械の騒音レベル測定方法」
また、歯車装置:JIS B 1753、転がり軸受け:JIS B 1548等、個別規格も定められています。
個別規格を適用できない場合には、以下の規格に基づき測定を行います。
JIS Z 8731「環境騒音の表示、測定方法」
JIS Z 8737-2「音響−作業位置及び他の指定位置における機械騒音の放射音圧レベルの測定方法−第2部 現場における簡易測定方法」
Q10
金属材料の加工に用いるレーザには、どのような種類があるのですか?
A10
レーザを用いた金属加工としては、切断、溶接、および焼入れ(表面改質)が主体となっており、これらの加工にはCO2レーザ、あるいはYAGレーザが用いられています。切断加工用レーザとしては、出力−価格比の観点から現在はCO2レーザが主流となっていますが、光ファイバを利用でき、金属材料への吸収率が高い、という特長から、YAGレーザも注目されつつあります。溶接加工においては、パルスピークの高いYAGレーザの利用が主流で、光ファイバを利用した溶接ロボットへの搭載が積極的に行われています。また、焼入れ(表面改質)加工用としては、切断加工、あるいは溶接加工ほど事例は多くないものの、今後レーザの大出力化とともに、CO2レーザ、YAGレーザとも、この加工への適用が進んでいくものと考えられます。
Q11
地球環境問題で特に深刻な問題は何か?
A11
地球温暖化が最も深刻な問題であると言われています。温室効果ガスの内でも温暖化への寄与度は二酸化炭素ガス(CO2)が最大で、しかも、人間が生活するだけで発生します。地球温暖化は他の環境問題とも密接に関係しています。温暖化が進むことにより海面が上昇して低地の水没や気候の変動により植生や生態系に影響を及ぼします。このことは農業問題や病原菌の蔓延などを引き起こす可能性があります。しかも、温暖化の影響は国境を超え、次世代に影響を及ぼすという特徴があります。
Q12
LCAの限界は?
A12
現状のLCAの限界には@時間と空間の評価が出来ない、Aサービスの価値が評価しにくい、B将来の予知が出来ない等があります。
Q13
日本のLCA研究の現状と環境負荷データの共通化の状況は?
A13
日本で行われているLCA評価の多くはインベントリ分析に留まっているのが現状です。最近では農業や林業分野でもLCAを実施しており、応用分野については世界で最も広く適用されています。
データベースの共通化については、平成11年から産官学を結集したLCAプロジェクトが活動していて、インベントリデータの収集やインパクト評価等を研究しています。最終年の平成14年には総合的なまとめがされるので、一部インベントリデータが公表されるものと思われます
。
Q14
コンカレントエンジニアリングとは何ですか?
A14
製品開発に関連する設計、製造、生産技術、品質保証、購買等の部門が、開発に関連する情報を共有しつつ、共有した最新の情報を用いて開発作業を同時並行的に行う開発の進め方をいいます。各部門の作業の他部門作業への影響が即座に反映されることにより、開発組織全体のSimultaneous
Engineering とも呼ばれています。
Q15
生産性とはどのように定義するのですか?
A15
生産が効率良く行われて、生産にかける労力や費用の割に結果として得られる生産物が多量に産み出されること。
Q16
評価法の精度とは?
A16
評価の結果で算出される評価指標(組立推定時間や組立費用、組立性評点など)が、治再に生産されたときの値からの違いの度合い。評価指標の中で、組立時間や組立費用については、実績データが得やすく、精度を確認することは可能ですが、組立性評点は抽象性が高い指標であるため、本評価法では組立時間で代表しています。
Q17
評価結果からどのように改良のヒントを得ますか?
A17
・評点の低い部品は、改良の余地が多い製品です。部品の一体化、締結部品の削減などにより部品数を減らす、
・部品の組付け動作数を減らす、
・減点の大きい要素動作を減らす、または単純な動作に置き換える、
・あるいは、方式の全面的な変更で、改良を図ります 。
Q18
3次元CADとは?
A18
CADシステムで、取り扱っている図形データが3次元モデルであるもので、設計対象物を仮想的に立体図形データ(3次元モデル)としてモデリングする事が出来、設計検討,CAE,CAMなどにデータを活用する事ができます。三面図では十分表現できない自曲面などの立体形状も、設計することができます。
3次元モデルは,モデル各部分の位置を3次元座標で定義しており3次元CADにたいして、図面のような平面上の図形だけを扱うCADを2次元CADといい、図形データ内の座標は当然ながら2次元座標です。また立体図形を扱うときに,平面図とその図形の高さとで定義する方法があります。立体図を描けるかどうかは、必ずしも3次元CADであるかどうかとは一致しません。また、一部の建築系3次元CADのように,入力画面は三面図であっても、内部の図形データは3次元座標を持っているものがあります。
Q19
Bスプライン曲線 (B-Spline Curve)とは?
A19
スプライン曲線の一種で、制御点形式に基づく表現形式の曲線を指します。制御点により曲線形状制御ができるというベジェ曲線と同様の特徴をもちながら、スプライン曲線のように、曲線の曲げエネルギーを最小化するように形状の大局的制御ができます。曲線のパラメータと通過点との関係を指定することにより、見かけ上折れ曲がった形状を構成でき、形状制御能力が高いです。ベジェ曲線をスプラインの接続条件で接続したものと解釈することができ、状況に応じて両者の見方を併用できます。最近では、パラメータを有理式に拡張し、2次曲線をも統一的に扱おうという研究が進展しつつあり、その実用的成果が期待されています
。
Q20
Bスプライン曲面 とは?
A20
Bスプライン曲面は、制御点pIとu方向とv方向のノット列(ノットベクトル)uI、vIによって定義された曲面です。LXK個のパッチからなるnXM次のBスプライン曲面はパラメータ区間u
[uN、uN+L]v [vM,vM+K]において定義される区分多項式です。nxMのBスプライン曲面の各パッチは、通常(n+1)X(M+1)個の制御点によって定められます。Bスプライン曲面には、凸包性、変動減少性、平面再現性、アフィン不変性などの性質があります。
Q21
CAD(Computer Aided Design)とは?
A21
コンピュ−タ−を利用した設計の自動システムです。画像用ディスプレイ装置が開発されるとディスプレイ装置のスクリ−ンを製図用紙とみなして図形の作成、映出、修正などを行う方法が開発されました。これは、図形の各点の座標デ−タをコンピュータ−に入力して記憶装置に保持しておき、これをスクリ−ン上に映し出したうえでコンピュ−タ−と対話しながら、図形の旋回、透視図変換などを行い、また必要な修正を加えたりする技法です。ディスプレイ装置を介してコンピュ−タ−と対話しながら図形を処理し、それによって設計作業の大幅な効率化をはかる方法がとくに発展し、これがCADといわれるようになりました。たとえば、ロッキ−ド社のトライスタ−の設計例では、製図上に手作業で設計製図していく従来の方法に比べ、CADによった場合は工程数の低減60パ−セント、期間の短縮40パ−セントに達したといわれています。一方、数値制御(NC)工作機械の制御用テ−プ(自動運転用)は、設計図を見ながら人間がAPTなどのプログラミング言語を用いてプログラムし、これをコンプ−タ−に実行させて作成していました。しかしCADによってコンピュ−タ−内に設計図のデ−タが作成され、記憶されているのならば、これを利用して制御用テ−プ作成のため改めて人間がプログラミングを行う必要はなくなります。この法が成功すると、これは現場の加工作業のためのものであるということで、CAMという言葉も現れました。そしてCADとCAMは別々のものではなく、一貫したものであるという見方にたってCAD/CAMと二語を連続して用いる場合もあります。CAMは、急速に拡大し、今日ではNCテ−プ作成だけではなく、CADの結果を利用した治工具図面の作成、成形素材図の作成、工程の設計などもおこなうようになりました
。
Q22
CADデータ交換とは?
A22
CADシステムはソフトの種類が異なっても,図形などをコンピュータ上でデータとして扱っていることには変わりがないので,トランスレータ(IGES,STEP,DXF、ダイレクトトランスレータ)をすればあるCADで作成したデータを別のCADに読み込ませられます。しかし、異機種間で完全にデータを交換することは難しく,あったはずの情報が欠落したり、情報の内容が変質したりする事がしばしば起こります。
異機種間データ交換(EXCHANGE)では、データ形式の変換(CONVERSION)が必要になります。データ変換はデータ書き出し側のCADデータの要素に対して,データ読み込み側の要素を対応付け,翻訳することです。この対応は1対1ではないことから,本質的に情報の内容が変質します。単に2種類のCAD間を往復させただけでも,元のデータとは一致しないものになります
。
Q23
IGES (Initial Graphics Exchange Specification)とは?
A23
異なるCADシステム間でデータを交換するための中間ファイル形式の一つです。本来は機械図面のデータ交換のために作成されましたが、その後の拡張でプリント基板や配管、有限要素データなども扱えるようになりました。IGESは現在出回っているCADの図形要素の最大公約数のような規約であり、特に3次元CADではよく使われますが、データ量が大きくなること、規格にあいまいな点があること、コンバータを検証するための規格がないことなどの欠点があります。
Q24
STEP(Standard for Exchange Of Project Model Data)とは?
A24
正式名称は『Industrial Automation System-Product Data Representation
And Exchange』(ISO10303)と言います。ISO(国際標準規格)で制定へ向け作業中のCADデータ交換国際標準規格です。CADデータに関して形状データに限らずあらゆる概念をもりこみ、規格や交換データを人工言語EXPRESSでhyと迂言して曖昧さを排除し、さまざまな分野で応用を考慮するなど、非常に大きな規格です。
この規格の中心的な概念は,設計対象である製品や構築物にたいし、あらゆる情報を盛り込んだ「プロダクトモデル」を中立的な立場で完全に表現できれば,理屈ではCADデータはプロダクトモデルのサブセットになるので、データ交換時の情報欠落を防げるはずである,というものです。さらに、プロダクトモデルから図面を生成する手続きそのものを交換する考え方があります
。
Q25
NURBSとは?
A25
NURBS(Non-Uniform Rational B-spline)B−スプライン曲面を改善したもので、B−スプライン曲面は、多項式で表現する曲面ですが、円錐などの2次曲面が表現できませんでした。これに対してNURBSでは、多項式曲面の制御点に重みをもたせる(有理化:RATIONAL)ことで、2次曲面も表現できるようになりました。また、内部的な曲面のつなぎ目に対応するパラメ−タの間隔を一定でなくてもよくする(NON−UNIFORM)ことで、曲面の形状を微妙に制御できるようになりました。現在は、NURBSの表現力が一般に認められ、最も普及した曲面表現の手法となっています。NURBSは、CADのデータ交換標準であるIGESでも採用されています
。
Q26
NURBS曲線とは?
A26
NURBS(非一様有理Bスプライン)曲線は、制御点p1と各制御点に対応する重みw1、ノットベクトルt1によって定義した曲線であり、NURBS曲線の重みは、有理ベジエ曲線の重みと同様に、制御点を相対的に重みづけする値で、すべての重みが等しいとBスプライン曲線と等しくなります。L個のセグメントからなるn次のNURBS曲線は、パラメータ区間[tN,tN+L−1]において定義される区分有理式曲線です。NURBS曲線は有理ベジエ曲線とBスプライン曲線の性質をあわせもつ曲線です
。
Q27
NURBS曲面とは?
A27
NURBS曲面は、制御点pIJと各制御点に対応する重みwIJ、u方向とv方向のノット列(ノットベクトル)uI、vJによって定義した曲面であり、NURBS曲面の重みは、有理ベジエ曲面の重みと同様に、制御点を相対的に重みづけする値で、すべての重みが等しいとBスプライン曲面と等しくなります。LXK個のパッチからなるnXM次のNURBS曲面は、パラメータ区間u
[uN,uN+L]、v [vM,vM+K]において定義される区分有理式曲面である。NURBS曲面は有理ベジエ曲面とBスプライン曲面の性質をあわせもつ特性があります。
Q28
CAE (Computer Aided Engineering)とは?
A28
コンピュータ内に構築した製品のモデルに対し、仮想的に様々な解析や検証を加え、設計結果に反映させることです。材質と形状だけでなく加工や組立の手順の決定まで,全行程を対象とした概念です。
しかし,有限要素法,差分法,境界要素法などを用いた解析計算を指すことが多いです。 有限要素法で用いるモデルデータは,CADデータとは性質が異なります。細かい部材はビーム、板状のものはシェル,固まりはソリッドと呼ばれる要素に分割して解析します。解析対象にどう着目するか?で何の要素にするかが変わり,解析方法も変わってきます。また、要素への分割の仕方によっても解析結果の精度や信頼性が変わってきます。
Q29
E−MAIL とは?
A29
電子メール。コンピューターシステムの通信ネットワークおよびローカルエリアネットワーク(LAN)を利用して端末装置から個人または複数の相手にメッセージ、データ、音声、画像情報、各種ファイルおよびプログラムなどを送信するシステムのことです。送信方法は個人または複数の相手のユーザーID、ノードIDを指定し、電子メールを送信します。送信された電子メールは相手のノードIDが登録されているコンピューターシステムの記憶装置にあるメールボックスにストアされ、送信相手に電子メール着信のメッセージを届け、受信者は都合のよいときに電子メールを開き、読みとり、返信、転送、削除およびファイルなどの適切な処理を行うことが出来ます
。
Q30
PDM (Product Data Management)とは?
A30
CAD図面や、属性情報、ドキュメントなど、製品に関する全ての情報を管理するシステムです。一般的なPDMシステムは、ネットワークで接続されたコンピュータ上で稼働し、異なった機種をサポートしているPDMシステムも多いです。基本的な機能は部品間の関係をツリー構造で管理する部品構成管理、部品表の作成、部品や図面などの承認プロセスのバージョン管理、図面などの編集に必要なアプリケーション(CADやドキュメント、購買管理など)の起動などがあります。
Q31
シミュレータを使うにあたっての注意点は何ですか?
A31
「仮想」と「現実」の違い
・仮想上のロボット動作と実際の動作を一致させるためには、実機と同一のアルゴリズムを持つコントローラをシミュレータにも持たせておく必要があります。
・仮想上では部品やロボット動作の誤差が考慮されておらず、シミュレータでは問題なくても、実機では接触・干渉といった問題が発生することがあります。
・モデル作成に時間がかかることが多く、シミュレータを使うにあたっては、目的と予想される効果を事前によく検討しておく必要があります。
Q32
なぜ技術者には継続学習が必要なのですか?
A32
技術者はその技術によって新しい製品を世の中に出していきます。その製品が十分な便宜を提供し、社会に害悪を与えないためには最新の技術を使う必要がある場合も多く、専門家として活動するためには学習を続けなければ世の中の期待にこたえられません。また不十分な知識で製品を設計して事故を起こす可能性もないとはいえません。専門家であると称するためには自分の知識を常にリフレッシュするとともに、必要な最新の技術を身に付けておかなければなりません
。
Q33
このようなウエブ・ベースの学習をしたことを誰が証明してくれますか?
A33
受講者としての登録を行い、全ての設問に正解して、それを科学技術振興事業団に申請すれば終了証を発行します。学協会でも申請によって学習を証明するポイントを発行するところがありますから、所属の学協会にも相談してみてください。将来的にはどのような学習手段でも学習を終了すれば、それぞれの個人のデータ・ベースにポイントが加算されるように、現在新しいシステムを計画しています
。
Q34
途中まで進んだところでしばらくの間休みたいのですが大丈夫ですか?
A34
受講者として登録すれば、進んだところに栞をはさむように記録を取っておきます。1年以内に続きをはじめてください
。
Q35
この勉強は資格取得につながりますか?
A35
現在ではまだ資格にはつながりません。ウエブ・ベースの学習は住んでいる場所に関係なく勉学ができる、自分の都合の良い時間に学習ができるなどの利点がありますから、将来性があります。そのうちにウエブ・ベースの学習で資格を発行するところが出てくると思いますし、事務局としては資格を発行している団体にそのように働きかけたいと思います
。
Q36
ウエブ・ベースで大学卒や修士の学位が取れると良いのだが・・・・
A36
現在はまだそのような大学はありませんが、将来的には可能性があります。米国にはそのようなウエブ・ベースの授業を開講していて、条件によって学位を発行する大学もあります。言葉の問題はありますが、そのような学位に挑戦してみるのも一つの方法です。
Q37
日本の学位と外国の学位とは同じと考えてよいのですか?
A37
無条件に同じと考えることはできません。大学卒の資格(学士の学位)を裏付けるために学部教育の認定機構をもっている国が多くなってきました。米国の場合にはABETという団体が大学教育を審査して認定を行っています。このABETの認定を受けている学科(普通は学科ごとに認定を受けます)の学位は信頼できると考えることができます。日本にもJABEEという認定機構が発足し、2002年度から本格的に審査認定の作業に入ります。ABETをはじめとする各国の認定機関の間にはワシントン協定が結ばれていて、相互に現地調査することによって教育の同等性を保証しています。JABEEはまだ実績がありませんからワシントン協定に正式加盟していません(2001年6月に暫定加盟は全会一致で認められました)が、そのようなワシントン協定に加盟している認定機関の認定を受けた学科の学位であればワシントン協定参加各国でそのまま通用すると考えることができます
。
Q38
ワシントン協定の参加国を教えてください。
A38
現在の参加国は、米国、カナダ、英国、アイルランド、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカ連邦、香港の英語圏8つの国(地域)に、2001年に日本の加盟(仮)が認められました。ほかの国々にも加盟希望が強いと聞いています。
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