Q1.工場設備の振動事故はよくありますが、振動がからむ社会的な事故にはどんなものがありますか。

Q2.予防保全のコストが経営を圧迫するまでをもう少し説明してください。

Q3.振動の検出には、どのような方法がありますか。

Q4.信号処理技術には、どのような方法がありますか。

Q5.識別技術には、どのような方法がありますか。

Q6.二次効果パラメータとして、振動のほかにどのようなパラメータや手法が用いられますか。

Q7.振動の評価について述べられているISOの代表的な規格とJISとの関係を教えてください。

Q8.訓練修了の証明はどのように入手するのですか。

Q9.認証を取得する費用はどのくらい必要ですか。

Q10.認証書には有効期間はあるのですか。

Q11.認証を取得するとどのようなメリットがあるのでしょうか。

Q12.圧電素子とはどのようなものですか。

Q13.周波数解析を発見したのは誰ですか。

Q14.FFTとはどのようなものですか。

Q15.窓関数にはどのようなものがありますか。

Q16.ケプストラムとはどういう意味ですか。

Q17.簡易診断と精密診断の違いは何ですか。

Q18.状態監視を行う対象機器をどのように選定すればよいですか。

Q19.状態監視に基づいて保全を行う場合の特徴は何ですか。

Q20.人による方式の場合、状態監視の周期をどのように決めればよいですか。

Q21.設備の性能や機能を示すどのようなパラメータを使って設備の診断を行うのですか。

Q22.ISO13373-1の振動状態監視のフローチャートで「新基準が必要か」とありますが、ベースラインが変わるのはどのような場合ですか。

Q23.振動の判定には、絶対値の評価(A〜D)と変化量の評価がありますが、変化量の評価にはA〜Dなどの評価法はないのですか。

Q24.不釣合いは目で見えますか。

Q25.回転機械の振動が大きい場合、バランスをとれば必ず振動は改善されますか。

Q26.モード円バランスの影響係数はどの回転数でとりますか。

Q27.高速回転には釣合せは絶対に必要ですか。

Q28.ベクトルモニタが無くてもバランスがとれますか。

Q29.軸受ミスアライメントの計測方法を教えてください。

Q30.ミスカップリングの計測方法を教えてください。

Q31.1回転の間に剛性が変化する例には1本のボルトがゆるむ以外にどんなものがありますか。

Q32.接触振動は、回転方向と逆方向に必ず振れ回りますか。

Q33.接触振動は、ある回転数の範囲のみで発生しますか。

Q34.なぜターボ機械のインペラの主板や側板とケーシング間の流体は、ロータの自励振動を誘起するのですか。

Q35.この他にもメタル損傷やその対策はありますか。

Q36.傾斜パッド軸受にはLOP型とLBP型がありますが、どちらが自励振動防止に有効ですか。

Q37.オイルホイップによる振れ回り振動と接触によるドライフリクション振れ回り振動を軸心軌跡線図(リサージュ)から判別できますか。

Q38.すべり軸受における減衰作用はどのように発生するのですか。

Q39.軸アライメントが変化すると、どうしてオイルホワールが発生しやすいのですか。

Q40.すべり軸受の給油量はどのように決めるのですか。

Q41.この立軸回転機械では下部にモータがありますが、モータの磁気吸引力は軸の安定性に影響しますか。

Q42.傾斜パッド軸受自体が原因の不安定振動は絶対発生しないのですか。

Q43.ローパスフィルタの性質を教えてください。

Q44.片あたり、スコーリング、スポーリングの違いは何ですか。

Q45.転動体(玉、ころ)の公転周期とは何ですか。

Q46.転動体(玉、ころ)の自転周期を詳しく教えてください。

Q47.リンギング周波数の特徴は何ですか。

Q48.転がり軸受の傷と余寿命には関係があるのですか。

Q49.すべり率の求め方を教えてください。

Q50.6極の誘導電動機を電源周波数50Hzで回転させたときのモータの回転数は何回転(rpm)ですか。

Q51.コギング周波数の求め方を教えてください。

Q52.うなりを伴った振動の成分が回転数であるとき、モータの回転数の求め方を教えてください。

Q53.残留不釣合いを持つ回転子が熱曲がりを起こしたときの不釣合いの求め方を教えてください。

Q54.共振と共鳴は何が違うのですか。

Q55.音速とは何ですか。

Q56.圧力脈動計算方法で最もよく使用されるものは何ですか。

Q57.API規格とは何ですか。

Q58.羽根通過周波数脈動低減のためインペラーカットした場合、吐出流量は減少しないのですか。

Q59.サクションリングとはどんなものですか。

Q60.なぜ、機械設備の振動試験の主な目的は設備の固有振動数を把握することなのですか。

Q61.機械設備の振動試験を安価で短時間で実施したいので、適切な加振方法を挙げてください。

Q62.設備の加振試験で最も一般的に用いられているセンサは何ですか。

Q63.比較的低周波数を対象にする場合、衝撃加振に用いるハンマーにはどんなチップを選択するとよいですか。

Q64.設備の振動試験で求められる振動特性にはどのようなものがあるのですか。

Q65.ランダム加振に用いる一般的なランダム波は何と言うのですか。

Q66.大型構造物で低周波数領域に固有振動数があり、加振には十分な加振力が必要な場合、適切な加振機は動電型と油圧型のどちらですか。

Q67.コヒーレンスの数値がいくつだと振動試験はうまくいっていることになるのですか。

Q68.鉄柱のような大型構造物の場合、どんな加振機が振動試験にふさわしいのですか。

Q69.出典・参考文献を教えてください。



Q1
工場設備の振動事故はよくありますが、振動がからむ社会的な事故にはどんなものがありますか。


A1
1972年、海南火力発電所のタービン発電機3号機が爆発し、2.6トンの部品が建物を突き破って隣の住友金属海南エ場まで飛散する、という事故が起こり、大きな問題となりました。また、2004年、美浜原子力発電所の蒸気発生器伝熱細管が振動により破断し、放射性物質を含む1次冷却水55トンが漏洩する事故が起こって以来、最近に至るまで、振動のからむ原子力発電所の事故が続いています。原発の事故では放射能漏洩の可能性があるため、常に大きな社会問題となります。

Q2
予防保全のコストが経営を圧迫するまでをもう少し説明してください。


A2
予防保全は安全サイドの保全です。安全を重視すると点検回数が多めになります。健全性を保っていると思われる機械でも、停止するなどして点検しなければならないからです。機械の停止によって生産が滞り、全体としての設備の稼働率が落ちます。利益の薄い製品を生産している場合では、この予防保全のコストが経営上の問題となりかねません。

Q3
振動の検出には、どのような方法がありますか。


A3
振動センサを設置します。大別すると、ケーシングのような振動する物体に取り付ける加速度センサ(通常圧電型の変換器が使われる)、ロータのような回転体に近接して非接触で取り付ける変位センサ(通常渦電流型の変換器が使われる)の2つがあります。それぞれ専用の増幅器とともに用いられ、振動を電気信号に変換して取り出します。

Q4
信号処理技術には、どのような方法がありますか。


A4
時間領域のデータに適用されるのがフィルタ(ローパス、ハイパス、バンドパス、ベクトル、などのフィルタ)で必要な信号のみをとりだしたり、2つの信号データを使ってリサージュ波形として観測します。周波数領域データがほしい場合は、FFT(高速フーリエ変換)を使ったFFTアナライザまたは、パソコンを使ったFFTが使われることがほとんどです。FFTでいわゆる周波数分析を行います。

Q5
識別技術には、どのような方法がありますか。


A5
信号の周波数成分やリサージュの形を調べることで、振動の原因を特定できます。これらは振動兆候マトリクス(因果マトリクス)として表にまとめられています。

Q6
二次効果パラメータとして、振動のほかにどのようなパラメータや手法が用いられますか。


A6
ISOで規定されている状態監視の手法は、振動のほかに、アコースティックエミッション、油のコンタミネーション分析、放射温度赤外線分析、電機機器のモータ電流分析があげられます。

Q7
振動の評価について述べられているISOの代表的な規格とJISとの関係を教えてください。


A7
ロータの振動計測値(変位)に対する規格として、ISO-7919があり、非回転部での計測位置(振動速度の実行値、振動シビアリティ)に対する規格として、ISO-10816があります。これらは、それぞれ、JIS B 0910とJIS B 0906 と対応しています。なお、ふつりあい振動の起きやすさ(感度)を扱った規格、ISO-10814(JIS B 0911)も重要な規格です。

Q8
訓練修了の証明はどのように入手するのですか。


A8
訓練機関で訓練を受けた後、その機関が修了試験を実施します。修了試験に合格すれば、訓練機関が訓練修了証を発行します。認証試験を受ける際にはこの訓練修了書が必要です。

Q9
認証を取得する費用はどのくらい必要ですか。


A9
訓練の費用は、訓練機関やカテゴリーごとに異なりますが、数万円から30万円くらいでしょう。認証試験の受験費用、合格後の認証申請にそれぞれ1万円が必要です。

Q10
認証書には有効期間はあるのですか。


A10
5年間の有効期間があります。5年ごとに延長を申請しなければなりません。このときには訓練や試験はありません。ただし、5年間に、状態監視診断の関連業務に一定期間関わっていないと認証は失効します。これはISOで規定されています。

Q11
認証を取得するとどのようなメリットがあるのでしょうか。


A11
現在(2008年)、認証を取得しないと従事できない業務はありません。しかし、日本では、電力業界の保守業務などに、この認証取得を条件とするような動きがあります。また、将来、グローバル化が進めば、国際的なプロジェクトにかかわる技術者の要件のひとつになる可能性もあります。なお、現在では、認証されていることが技術者の技術ポテンシャルの高さを示す指標となっています。カテゴリーIVの技術者は、状態監視の分野では、工学博士に匹敵すると言っていいでしょう。

Q12
圧電素子とはどのようなものですか。


A12
水晶の単結晶やチタンサンバリウムは、力を受けるとその表面に電荷が発生します。この現象を圧電効果と言います。圧電効果を生じる材料を圧電素子と言います。圧電型加速度ピックアップは、圧電素子をサイズモ系のばねとして用い、また同時に機械電気変換素子として用いたセンサで、振動加速度に比例した電気信号を出力します。

Q13
周波数解析を発見したのは誰ですか。


A13
フランスの数学者ジョセフ・フーリエ(Jean Baptiste Joseph Fourier)は、任意の関数が三角関数(sin、cos)の和で表現できることを示しました。これは振動波形の場合は正弦波に分解できることを示しています。これにより、任意の振動波形を正弦波に分解する周波数分析のことをフーリエ分析、フーリエ解析などとも呼んでいます。

Q14
FFTとはどのようなものですか。


A14
振動波形を離散化し、デジタル数値演算でフーリエ係数を求める方法がDFT(Discrete Fourie Transform)です。この演算を高速に処理するためのアルゴリズムがクーリー(J. W Cooly)とチューキー(J. W Tukey)により発見されました。この方式による高速フーリエ解析はFFT(Fast Fourie Transform)と呼ばれ、現在の定幅周波数分析器のほとんどはこの方式を採用しています。サンプリングデータ数Nは2のn乗(nは整数)とする必要があり、nは10(N=1024)または11(N=2048)が多く用いられます。

Q15
窓関数にはどのようなものがありますか。


A15
ハニング窓のほか、矩形窓、フラットトップ窓、ハミング窓、カイザーベッセル窓などがあります。矩形窓は採取データに何も補正しない(有限時間のデータを採取したこと自体が矩形の重み関数を掛けたことになる)もので、インパルス加振データなど過渡的なデータの分析に用いられます。ハニング窓は定常的な振動データの分析に適しています。

Q16
ケプストラムとはどういう意味ですか。


A16
ケプストラム(cepstrum)とは、スペクトラム(spectrum)をもじった造語です。いったん時間窓を掛けて短時間フーリエ変換を行い、その絶対値(振幅スペクトル)の対数をとります。これにIDFT(逆フーリエ変換)を行ったものをケプストラムといい、その次元は時間と同じになりますが、単位は秒ではなくケフレンシー(quefrency)が用いられます。これも frequency をもじったものです。

Q17
簡易診断と精密診断の違いは何ですか。


A17
簡易診断は人間における健康診断に相当し、設備の状態を迅速に効率よく把握するステップです。簡易診断の主な目的は、劣化傾向管理による異常の早期発見です。
精密診断は、簡易診断で異常と判定された設備の状態を詳細に解析し、とるべき保全アクションを決定するステップです。精密診断の主な目的は、異常の種類および発生位置の同定です。

Q18
状態監視を行う対象機器をどのように選定すればよいですか。


A18
各機器の不具合がプラント全体に及ぼす影響度合を考慮して、各機器を次の4段階に優先順序をつけて分類することができます。

A:最も重要(Critical)
故障・不具合は生産停止などの著しい被害に直結する機器
例、石油プラントのタービンや圧縮機、タービン発電機セット、製鉄プラントのポンプ、製紙プラントの抄紙機

B:重要(Critical or Failure-Prone)
故障・不具合は生産低下をまねくが、生産停止には至らない機器

C:普通(Critical Spared)
プラント運転のうえで不便だが、生産には影響なし
修理コストは状態監視費用と同程度

D:重要でない(Non-critical)
生産には関係しない。修理コストの方が状態監視費用に比べて安い

オンライン状態監視にはAが、オフライン状態監視にはA、Bが対象となります。Cは状態監視に人的余裕がある場合に選ばれます。Dは当座のアクションプログラムからは除外されます。

Q19
状態監視に基づいて保全を行う場合の特徴は何ですか。


A19
時間計画に基づいた保全(以下、時間計画保全と呼ぶ)では定期補修などの予防保全間隔を安全サイドにとることが一般的です。したがってこの保全方式には、

  1. 補修後の設備起動により一時的に故障率が上昇する
  2. オーバーメンテナンスになる確率が高い
  3. 定期補修のための設備停止により生産性が阻害される

などの欠点があります。

状態監視に基づいた保全(以下、状態監視保全と呼ぶ)を行うことによって、時間計画保全が持つこれらの欠点を克服できる可能性があります。状態監視保全は状態基準保全(CBM)とも呼ばれますが、ISO/DIS 13372では「予知保全」として定義されています。予知保全の特徴は以下の通りです。

  1. 定期的に行うのは補修ではなく運転中の状態監視であり、補修は状態監視の結果がその必要性を示した(劣化が進行したと判断された)場合のみに行われる。
  2. 定期的な状態監視により、劣化が進行していないと判断された設備は、そのまま運転が継続される。

Q20
人による方式の場合、状態監視の周期をどのように決めればよいですか。


A20
代表例として、

  1. 高速回転機械(ターボコンプレッサ、ガス・スチームタービン)  毎日測定
  2. 一般回転機械(ポンプ、ファン、ブロア、スチームタービン)   毎週測定

があります。

Q21
設備の性能や機能を示すどのようなパラメータを使って設備の診断を行うのですか。


A21
設備診断には大別して、設備の性能や機能を示す「主効果パラメータ」を利用する方法と、設備の稼働により発生する「二次効果パラメータ」を利用する方法があります。
主効果パラメータは、設備が本来の目的を遂行する際に観測される状態パラメータであり、電動機では出力パワーやトルク、回転数がこれに相当し、ポンプでは吐出圧力や吐出流量などが相当します。主効果パラメータを利用して設備の状態監視をすることは、性能監視あるいは挙動監視と呼ばれます。この方法は一般に特別なセンサを必要とせず、設備の状態を簡便に把握できるという利点があります。
二次効果パラメータとは、設備が稼働することにより変化する振動や音響、温度などの付随的な状態パラメータをいいます。診断のために専用のセンサが必要であることや、通常は複雑な信号処理を必要とするなどの欠点はありますが、異常の早期発見および異常の原因や発生位置を正確に同定するにはこの方法による診断が適しています。
したがって、主効果パラメータは主に簡易診断に利用され、二次効果パラメータは簡易診断、精密診断の双方に利用されるのが一般的です。

Q22
ISO13373-1の振動状態監視のフローチャートで「新基準が必要か」とありますが、ベースラインが変わるのはどのような場合ですか。


A22
運転されている機械では、定格負荷が変わるような場合、定格回転数が変更されるような場合では、新しいベースラインを設定しなければなりません。これまでの実績を考慮し、運転しながら、新しいベースラインを決めていきます。これは、ベースラインのない新規の納入機械でも同様で、当初は同様な機械の値を借用しますが、その後、運転実績とともにその機械のベースラインを設定し、切り換えます。

Q23
振動の判定には、絶対値の評価(A〜D)と変化量の評価がありますが、変化量の評価にはA〜Dなどの評価法はないのですか。


A23
ありません。ゾーンBとゾーンCの境界値の25%が相対判別の許容変化量として推奨されているだけです。

Q24
不釣合いは目で見えますか。


A24
洗濯機の脱水層のように洗濯物の偏りで見える例もありますが、通常の回転機械では不釣合偏心は目で見えることはありません。そこで、不釣合いを検出するためには回転機械を実際に回転させ、不釣合遠心力を発生させることで、振動の大小を計測して不釣合の大きさを判断します。ダイナミックバランサは実際にロータを回転させて不釣合を検出・修正するものです。

Q25
回転機械の振動が大きい場合、バランスをとれば必ず振動は改善されますか。


A25
振動波形と回転パルスが同期している場合(1X成分と呼ばれます)はバランス修正することで振動振幅は低減されます。しかし、振動波形と回転パルスが同期していない場合、例えばオイルウィップなどでは、バランス修正を行っても振動振幅は低減されません。
前者を不釣合振動と言い不釣合修正が可能です。後者を自励振動といい、バランス修正とは無関係です。

Q26
モード円バランスの影響係数はどの回転数でとりますか。


A26
共振が近くなると、振幅が大きくなっていきます。許される最大振幅まで回転数を上昇させ、その回転数で影響係数を調べるのが良い方法です。
ポーラ円で観察しているときは、回転機械が共振点に近くなると円弧を描き始めます。できるだけ回転数を上げ、円弧を描き始める回転数で影響係数を調べると良い釣合せが行えます。

Q27
高速回転には釣合せは絶対に必要ですか。


A27
はい、絶対条件です。回転機械では不釣合の影響は回転数の2乗に比例するので、高速回転になるほど不釣合振動は非常に顕著に現れます。また、床に伝播する振動も2乗に比例して大きくなっていきます。例えば、工業用のタービンなどでは60μm(髪の毛の直径程度)の振動でも床には非常に大きな振動が伝播するので、通常は10μmまで振動が低減するよう釣合せを行います。

Q28
ベクトルモニタが無くてもバランスがとれますか。


A28
取ることは可能です。試しおもりをロータの円周上に等ピッチの位相(例えば15°間隔)で変化させて取付けていき、一周360度の振動振幅を記録します。このとき、振動振幅の一番小さくなる位相(角度)が必ず存在します。それが不釣合と反対方向の角度になっています。
次に、その角度で試しおもりを徐々に大きくするか、または徐々に小さくすれば、振動振幅がさらに小さくなり、釣合せを完成させることができます。

Q29
軸受ミスアライメントの計測方法を教えてください。


A29
一般には図ような方法で計測します。
ダイヤルゲージ(1)で、心ずれを計測します。
ダイヤルゲージ(2)で、面開きを計測します。


Q30
ミスカップリングの計測方法を教えてください。


A30
一般には図のような方法でカップリングした状態で計測します。
ダイヤルゲージ(1)、(2)をベースに取り付けて、回転軸をまわして計測します。
(1)と(2)が逆相の場合は、心振れ。
(1)と(2)が同相の場合は、面振れです。


Q31
1回転の間に剛性が変化する例には1本のボルトがゆるむ以外にどんなものがありますか。


A31
図のような、長いキー溝がある軸とか扁平な断面をもつ発電機のロータといった、軸の剛性に異方性があるものがあります。軸にクラックが生じたときも剛性が変化します。


Q32
接触振動は、回転方向と逆方向に必ず振れ回りますか。


A32
不つりあいが大きく、摩擦係数が小さい場合には、衝突の影響が強く働いて、回転方向に振れ回ります。

Q33
接触振動は、ある回転数の範囲のみで発生しますか。


A33
多数の危険速度を通過して運転する機械では、ある回転数の振動モードで、シールに接触することが多いので、ある回転数の範囲のみで接触振動が発生する場合が多く見られます。

Q34
なぜターボ機械のインペラの主板や側板とケーシング間の流体は、ロータの自励振動を誘起するのですか。


A34
インペラの回転により、ターボ機械のインペラの主板や側板とケーシング間の流体が回転方向に回転軸の回転角速度の約1/2で回転(旋回)するためです。この回転を止めれば、この流体による不安定化力を低減できます。

Q35
この他にもメタル損傷やその対策はありますか。


A35
次のような損傷と対策があります。

剥離
  • 信頼の置ける軸受メーカの選択
  • 裏金との接着力の確保
  • 鋳造や加工時の応力除去の熱処理採用
腐食
  • 耐食性の良い材料(Sn,Al系の材料)の採用
  • 変質や劣化の無い油やグリースの採用酸化抑制剤の添加

Q36
傾斜パッド軸受にはLOP型とLBP型がありますが、どちらが自励振動防止に有効ですか。


A36
すべり軸受で支持されたロータに軸受以外の機械要素から不安定化力(Cross-coupling force q)が作用している場合、そのロータの対数減衰率を解析した結果を下図に示しています。LOP傾斜パッド軸受(e)はq=0では、対数減衰率は最も小さいのですが、不安定化力qが大きくなっても、対数減衰率は正の値となっています。したがって、LOP型の方がLBP型よりも自励振動防止に有効と言えます。

(JSME 講習会資料No.99-20, 「現場に役立つ振動・騒音対策」 p.45)


Q37
オイルホイップによる振れ回り振動と接触によるドライフリクション振れ回り振動を軸心軌跡線図(リサージュ)から判別できますか。


A37
判別できます。ドライフリクション振れ回り振動は回転方向と逆方向の振れ回り運動になるので、軸心リサージュでは、不安定振れ回り運動はその上に重畳する回転方向の不釣合い振動と逆方向の振れ回り運動になります。ただし、時系列線図を用いる方が容易に判別できます。

Q38
すべり軸受における減衰作用はどのように発生するのですか。


A38
下図において、軸受すきま内で軸が振動すると、軸の移動方向のすきま内の潤滑油がすきまから排除しようとして、この部分に高い油膜圧力が発生します。これをスクイーズ作用と呼びます。この軸移動速度に比例したスクイーズ油膜反力が減衰力として軸に作用します。


Q39
軸アライメントが変化すると、どうしてオイルホワールが発生しやすいのですか。


A39
2本の回転軸を固定軸継ぎ手で連結している場合には、1本の軸を4点支持している状態になっています。したがって、機器の温度が上昇してアライメントが変化した状態で、すべての軸受に適切な軸受負荷が加わっていないと、負荷の軽い軸受が不安定化力を発生して、オイルホワールの誘起につながります。

Q40
すべり軸受の給油量はどのように決めるのですか。


A40
軸表面の周速の1/2と軸受幅×軸受半径すきまの積が必要最小油量です。漏れ等を考慮してこの数倍の量を設計値とします。

Q41
この立軸回転機械では下部にモータがありますが、モータの磁気吸引力は軸の安定性に影響しますか。


A41
影響します。モータの磁気吸引力は負のばね作用を持っていますので、ロータ系の固有振動数を低下させ、自励振動の発生回転数を引き下げます。

Q42
傾斜パッド軸受自体が原因の不安定振動は絶対発生しないのですか。


A42
高速回転軸を傾斜パッド軸受で支持した場合、傾斜パッド自体の支点周りの慣性により不安定化力が発生することがあります。

Q43
ローパスフィルタの性質を教えてください。


A43
振動波形にいろいろな周波数の成分が含まれる場合がありますが、その中の不要な振動成分を除去するために用いられるのがフィルタです。フィルタには目的にあわせていろいろなタイプのものがありますが、ローパスフィルタは、ローパスという名称からも分かるように、計測した波形に含まれる周波数成分の中で設定した周波数よりも低い周波数はそのまま通し、高い周波数成分をカットする性質を有しています。

Q44
片あたり、スコーリング、スポーリングの違いは何ですか。


A44

  1. 片当たり
    歯車は、本来、荷重を歯幅方向に一様に受けるべきですが、歯の片側に偏って荷重がかかる状態になることを片当りと言います。その結果、力の伝達が円滑に行われなくなる場合や歯の折損につながる場合があります。
  2. スコーリング
    磨耗の1種ですが、金属面が接触する場合に、融着した微細な部分が引き裂かれ、歯面から金属が急激に取り除かれる現象です。局部的な接触面に負荷が集中して油膜が破れることに起因する場合が多いようです。
  3. スポーリング
    浸炭焼入れ鋼などで発生する表面疲れの一種で、表面あるいは表面下の欠陥または熱処理による内部応力に起因して発生します。かなり大きい破片が歯先や歯端面から欠けたり、剥離したりする場合があります。

Q45
転動体(玉、ころ)の公転周期とは何ですか。


A45
転がり軸受において、外輪の任意の位置から転動体が動き、一周して再度その位置に戻るまでの周期のことです。外輪が固定され、内輪が軸とともに回転している場合であれば、転動体が軸のまわりを一周する周期です。公転周期の逆数が公転の周波数です。

Q46
転動体(玉、ころ)の自転周期を詳しく教えてください。


A46
玉の自転の周期で、玉の1点が軸の中心を向いている状態から、1回転して再度軸の中心を向くまでの時間です(地球の自転と同様)。その逆数が自転の周波数です。

Q47
リンギング周波数の特徴は何ですか。


A47
外輪、内輪、玉(転動体)の傷により発生する衝撃的な振動のことで、局所的な軸受自身の固有振動数です。一般的に、軸の回転周波数などと比べると、通常かなり高い周波数となります。

Q48
転がり軸受の傷と余寿命には関係があるのですか。


A48
転がり軸受に外部から異物が侵入し、玉などの転動体と軌道輪の間に噛み込むことにより、接触部分が塑性変形することによるくぼみ、すなわち圧痕が生じる場合があります。このような圧痕に起因した応力集中によりクラックが発生し、表層部の剥離が発生する機械の振動の許容値を超えてしまう場合があります。そのような状態は軸受の寿命であるとして、圧痕の大きさや荷重から軸受の余寿命を推定する研究も行われています。

Q49
すべり率の求め方を教えてください。


A49
たとえば、電源周波数50Hz、6極の誘導電動機を回転させたとき、980rpmで回転しました。このときのすべり率は次のように求められます。

すべりがないときの回転数は 50×60×(2/6)=1000(rpm)
すべり率s=(1000-980)/1000=0.02

Q50
6極の誘導電動機を電源周波数50Hzで回転させたときのモータの回転数は何回転(rpm)ですか。


A50
回転数=2x電源周波数/極数=2X50X60x(1/6)=1000(rpm)
すべりがあるため1000(rpm)やや小さめになります。

Q51
コギング周波数の求め方を教えてください。


A51
たとえば、900rpmで回転する永久磁石モータの回転子の磁極数が10極で、固定子のスロット数が12であるときのコギング周波数は次のように求められます。
回転子の極数と固定子のスロット数の最小公倍数n=60、回転数N=900ですから、コギング周波数fc=60×900/60=900(Hz)となります。

Q52
うなりを伴った振動の成分が回転数であるとき、モータの回転数の求め方を教えてください。


A52
たとえば、50Hz 2極で駆動するモータの振動を調査したところ、電源周波数との間に0.5秒に1回のうなりを伴い、しかも振動の成分は回転数であることが分かったとします。このモータの回転数は次のように求められます。
うなりの周波数は2Hzとなり、これよりモータの回転周波数は50-2=48Hzとなり、回転数は48×60=2880(rpm)と求めることができます。

Q53
残留不釣合いを持つ回転子が熱曲がりを起こしたときの不釣合いの求め方を教えてください。


A53
たとえば、大きさが10で角度位置が60度の残留不釣合いを持つ回転子が定格回転数で回転しています。この回転子に熱が加わり、回転子が曲がりました。この曲がりを不釣合いに置き換えて残留不釣合いと同じ軸位置に換算したところ角度位置30度方向に大きさ20の不釣合いとなりました。この回転子に発生した不釣合いを求めるには、2つの不釣合いを合成します。
複素数を用いて合成すると、(10cos60+20cos30)+j(10sin60+20sin60)=27.3+j18.7。これより大きさは33.1、角度は34度、となります。

Q54
共振と共鳴は何が違うのですか。


A54
加振振動数と系の持つ固有振動数が一致すると、加振力が小さくても大きな振動が発生します。これを共振現象と呼んでいます。一般に機械系に起こる共振現象を「共振」、流体や音響系で発生する共振現象を「共鳴」と呼んでいます。

Q55
音速とは何ですか。


A55
1秒間に音の伝わる速さのことです(常温では約340m/s)が、正確には圧力波、または、圧力脈動が伝わる速度のことを言います。正式には、圧力波伝播速度と呼んだ方が良いかもしれません。

Q56
圧力脈動計算方法で最もよく使用されるものは何ですか。


A56
通常、圧力脈動を周波数領域で計算する場合には、伝達マトリクス方が最も一般的に使用されます。一方、時間領域で、圧力脈動を計算する場合には、剛性マトリクス法、モーダル解析法などが使用されています。

Q57
API規格とは何ですか。


A57
APIとは、American Petroleum Institute(アメリカ石油協会)の略です。API 618のタイトルは「Reciprocating Compressors for Petroleum, Chemical, and Gas Industry Services」であり、製油所、化学工場などで使用される往復圧縮機の設計、調達についての規定です。その中に、圧力脈動の制御にかかわる規定も含まれています。

Q58
羽根通過周波数脈動低減のためインペラーカットした場合、吐出流量は減少しないのですか。


A58
インペラーカットすると吐出流量は減少します。したがってこの対策を実施するに際しては、運転に必要な流量が対策実施後も確保できるかを確認しておくことが不可欠です。

Q59
サクションリングとはどんなものですか。


A59
文献で提案されているものの例を図に示します。


Q60
なぜ、機械設備の振動試験の主な目的は設備の固有振動数を把握することなのですか。


A60
強制振動の場合、機械に加わる強制力の周波数と固有振動数が一致したとき共振と呼ばれる現象が起こり、振動が大きくなります。また、自励振動の場合も振動は増大しますがその周波数は固有振動数となります。したがって、機械設備の固有振動数を把握することは、振動状態を把握する上で非常に重要です。

Q61
機械設備の振動試験を安価で短時間で実施したいので、適切な加振方法を挙げてください。


A61
加振方法には、衝撃加振方法と正弦波加振法があります。ハンマー等により機械設備を打撃したりワイヤーにより引っ張っておいてそのワイヤーを切るなどして衝撃力を与える衝撃加振法は、特別な加振設備がいらないため、安価で短時間で振動試験が可能です。これら比べ、正弦波加振試験は、電磁加振機等の加振設備を用いて行わなければならないため、費用がかかるばかりでなく、準備や試験時間も衝撃試験に比べかかります。

Q62
設備の加振試験で最も一般的に用いられているセンサは何ですか。


A62
加速度計が最も一般的に使用されています。その理由は、高周波数域まで特性がよい上に、小型軽量であり、取り付け易く、かつ機器の振動特性を変えることがないためです。

Q63
比較的低周波数を対象にする場合、衝撃加振に用いるハンマーにはどんなチップを選択するとよいですか。


A63
比較的低周波数を対象とする機械設備は大型の設備が多く、ハンマーで衝撃を与える時、接触時間の長いゴムなどの柔らかい材質のチップを用いるとよいでしょう。ただし、この時、低周波数域での加振力は大きくなりますが、硬いチップに比べて高周波数域の加振力はほとんど得られないことに注意しましょう。

Q64
設備の振動試験で求められる振動特性にはどのようなものがあるのですか。


A64
設備の振動試験の最大の目的は、固有振動数の把握ですが、より詳細に加振試験を実施・分析することにより、固有振動数だけでなく、減衰比や固有振動モードを求めることができます。

Q65
ランダム加振に用いる一般的なランダム波は何と言うのですか。


A65
設備の振動試験では、対象とする機器の固有振動数を把握したいため、すべての周波数で同じ強度となるホワイトノイズと呼ばれるランダム波がよく用いられます。

Q66
大型構造物で低周波数領域に固有振動数があり、加振には十分な加振力が必要な場合、適切な加振機は動電型と油圧型のどちらですか。


A66
油圧加振機は高圧の油を加振力として用いるため、電磁力を用いる動電型の加振機と比較すると小型で高出力が可能となります。しかし、サーボ弁等の切り替え・制御で機械的に加振波を生み出すため高周波の加振力には不向きです。

Q67
コヒーレンスの数値がいくつだと振動試験はうまくいっていることになるのですか。


A67
コヒーレンスとは、二つの信号の相関性の指標です。振動試験では、再現性が必要で、加振力と応答の2つの信号の位相・振幅には一定の関係があることが必要です。2つの信号に強い相関がある場合、コヒーレンスは1となり、無相関の場合は0となります。したがって、振動試験がうまくいっている場合は、再現性があり、コヒーレンスは1となります。

Q68
鉄柱のような大型構造物の場合、どんな加振機が振動試験にふさわしいのですか。


A68
鉄柱などの大型構造物の振動試験には大きな加振力が必要となります。鉄柱などでは、対地型の加振機を用いる場合、堅固な加振機の設置場所が必要となります。また、ワイヤーなどを掛けて引っ張り切断する衝撃試験もよく用いられますが、これも堅固な固定点が必要となります。通常、鉄柱等では、周囲の状況によりますが、堅固な固定点を定めるのは難しく、これらの振動試験は不向きです。したがって、自身の慣性力で対象物を加振する慣性型加振機が適当であると言えます。

Q69
出典・参考文献を教えてください。


A69
本コースは、以下の書籍などを参考、引用文献としました。
レッスン1
機械状態監視診断の概要とISOの技術者認証制度に関しては、主に下記の書籍を参考、引用文献としました。
書籍 振動技術研究会 「ISO基準に基づく機械設備の状態監視と診断(振動 カテゴリーIII)」
書籍 「機械工学便覧」 日本機械学会
書籍 日本機械学会ホームページ(http://mechano.jsme.or.jp/JOTAIWEB/) 「機械状態監視資格認証事業委員会」 日本機械学会
写真 講義・実習・認証試験: 新川センサテクノロジ株式会社
写真 プラント・回転機械・事故・軸受など: 古池 治孝
レッスン2
機械設備運転時の軸受振動や軸振動の測定方法と周波数分析技術に関しては、主に下記の書籍を参考、引用文献としました。
書籍 振動技術研究会 「ISO基準に基づく機械設備の状態監視と診断(振動 カテゴリーIV上)」 p.79
書籍 豊田利夫 「回転機械診断の進め方」 日本プラントメンテナンス協会
書籍 山口・小野 「FFTアナライザの使い方」 オーム社
書籍 振動工学ハンドブック編集委員会 「振動工学ハンドブック」 養賢堂
書籍 BKジャパンホームページ(http://www.bksv.jp/) 「技術資料」 BKジャパン
レッスン3
機械振動の大きさや変化量の評価方法と簡単な診断方法については、主に下記の書籍を参考、引用文献としました。
書籍 振動技術研究会 「ISO基準に基づく機械設備の状態監視と診断(振動 カテゴリーIII)」
書籍 豊田利夫 「回転機械診断の進め方」 日本プラントメンテナンス協会
書籍 竹之内孝 「振動法による設備診断技術」 リオン技術資料
書籍 「機械工学便覧」 日本機械学会
書籍 「機械実用便覧」 日本機械学会
写真 発電用蒸気タービン: 千木良 暁司
レッスン4
回転機械の不釣合振動と低減対策に関しては、主に下記の書籍を参考、引用文献としました。
書籍 井上・松下 「機械力学I −線形実践振動論−」 理工学社
写真 ダイナミックバランサ: 株式会社 長浜製作所
写真 ベクトルモニタ: 新川センサテクノロジ株式会社
写真 洗濯機・タイヤ・圧縮機: 松下 修己
レッスン5
回転機械の不具合による振動の特徴と防止策に関しては、主に下記の書籍を参考、引用文献としました。
書籍 振動技術研究会 「ISO基準に基づく機械設備の状態監視と診断(振動 カテゴリーIII)」
書籍 「機械工学便覧」 日本機械学会
レッスン6
すべり軸受が関与する振動トラブルと振動発生時の迅速な対応方法に関しては、主に下記の書籍を参考、引用文献としました。
書籍 豊田利夫 「回転機械診断の進め方」 日本プラントメンテナンス協会
書籍 佐久間、斎藤、吉田、鈴木 「工作機械−要素と制御−」(1984) コロナ社
書籍 日本機械学会編 「すべり軸受の静特性および動特性」(1984) 日本工業出版
書籍 日本機械学会 講習会資料No.99-20, 「現場に役立つ振動・騒音対策」 p.45
書籍 Someya,T., et.al, Journal-Bearing Databook, Springer-Verlag, 1988
レッスン7
歯車や転がり軸受に起因する振動発生メカニズムと分析・評価・原因推定方法に関しては、主に下記の書籍を参考、引用文献としました。
書籍 豊田利夫 「回転機械診断の進め方」 日本プラントメンテナンス協会
書籍 「機械工学便覧」 日本機械学会
レッスン8
モータ・発電機・ドライブの振動原因や現象の特徴に関しては、主に下記の書籍を参考、引用文献としました。
書籍 振動技術研究会 「ISO基準に基づく機械設備の状態監視と診断(振動 カテゴリーIII)」
書籍 株式会社日立製作所 総合教育センタ技術研究所編 「わかりやすい 小型モータの技術」(2002) オーム社 p.54
書籍 モータ技術実用ハンドブック編集委員会編 「モータ技術実用ハンドブック」(2001.3) 日刊工業新聞社 p.497,647-650
書籍 v_BASE (振動工学データベース研究会), v_BASE データベース 485, 日本機械学会 機械力学・計測制御部門
書籍 R.ガッシュ・H.ピュッツナー原著、三輪修三訳 「回転体の力学」(1990) 森北出版 p,26,119
書籍 電気学会 「電気機械工学」(1996)
書籍 「回転機械の振動・騒音−その原因と対策・解析・調査・診断−」 経営開発センター出版部
レッスン9
高圧流体を扱うポンプ・コンプレッサの過大振動および配管の振動診断に関しては、主に下記の書籍を参考、引用文献としました。
書籍 振動工学ハンドブック編集委員会 「振動工学ハンドブック」 養賢堂
書籍 「流体機械ハンドブック」 朝倉書店 p.15,16,19
書籍 日本機械学会編 「事例に学ぶ流体関連振動」 技報堂出版 p.183,186,191
書籍 API(American Petroleum Institute)規格618 4th ed.
書籍 佐野勝志, ターボ形ポンプ配管系の圧力脈動に関する研究(第2報), 機械学会論文集(B編),50-458(1984),2316
書籍 「配管技術」(1998.4) 日本工業出版 p.36,37
書籍 ターボ機械協会編 「ターボポンプ」 日本工業出版 p.85
書籍 木村淑人他, 遠心ファンのインレットコーンボルテックス圧力変動の特性と発生機構, 機械学会論文集(B編), 52-480(1986),2939
書籍 Joukowsky,N., "Waterhammer", Procs.AWWA, Vol.24, 1904, pp341-424
レッスン10
機械設備を積極的に加振して振動特性を評価する方法に関しては、主に下記の書籍を参考、引用文献としました。
書籍 振動技術研究会 「ISO基準に基づく機械設備の状態監視と診断(振動 カテゴリーIII)」
書籍 「機械工学便覧」 日本機械学会
書籍 「機械実用便覧」 日本機械学会
写真 定常加振試験:IMV株式会社
写真 動電型電磁加振機:IMV株式会社
写真 不規則波(ランダム波)加振法:IMV株式会社
写真 油圧加振機:株式会社鷺宮製作所