1. 電子デバイスとは

Q1.世界の携帯電話の出荷台数はどのくらいですか。

Q2.パソコンのプリント基板には、半導体がどのくらい載っているのですか。

Q3.トランジスタの名前の由来はなんですか。

Q4.半導体の製造期間はどのくらい。

Q5.シリコンサイクルとはなんですか。

2. 半導体とは

Q6.シリコンとシリコーンは同じものですか。

Q7.シリコンは、製造工場の近くの石から取り出しているのですか。

Q8.化合物半導体とはなんですか。

Q9.フェルミ準位とはなんですか。

3. トランジスタ

Q10.増幅作用は具体的にどのようなことですか。

Q11.メサ型トランジスターとはなんですか。

Q12.プレーナ構造とはなんですか。

Q13.MESFETとはなんですか。

Q14.しきい値電圧とはなんですか。

4. LSI

Q15.ムーアの法則に限界はないのですか。

Q16.揮発性メモリ(不揮発性メモリ)とRAM(ROM)は同じ意味ですか。

Q17.CISCとRISCの主な製品を教えて下さい。

Q18.USIC、ASSPについて教えて下さい。

Q19.標準的なIPはどのようにして外部から調達するのですか。

5. デジタル回路の原理

Q20.MIL論理記号とはなんですか。

Q21.ICの型名の付け方を教えて下さい。

Q22.正論理、負論理とはなんですか。

Q23.ブール代数とはなんですか。

Q24.ド・モルガンの定理となんですか。

6. メモリLSI

Q25.次世代メモリについて教えて下さい。

Q26.DRAMのシェア上位企業を教えて下さい。

Q27.フラッシュメモリは誰が発明したのですか。

Q28.フラッシュメモリのシェア上位企業を教えて下さい。

Q29.メモリカードについて教えて下さい。

7. LSIの製造工程(シリコンウェハ製造工程)

Q30.前工程と後工程は同じ工場ですか。

Q31.インゴットの重さはどのくらいですか。

Q32.MCZ法について教えて下さい。

Q33.ウェハに切り込みが入っているのはなぜですか。

Q34.ウェハを大口径化することによる問題点を教えて下さい。

8. LSIの製造工程(前工程)

Q35.半導体工場の建設にはいくらかかるのですか。

Q36.清浄度クラス1とは、どのくらいきれいなのですか。

Q37.CVD法で使用する原料ガスと薄膜の主なものを教えて下さい。

Q38.ウェットエッチングについて教えて下さい。

Q39.熱拡散法で添加する主な不純物の種類とソースを教えて下さい。

9. LSIの製造工程(後工程)

Q40.検査工程のチェックポイントを教えて下さい。

Q41.「樹脂マウント」以外のマウント方法を教えて下さい。

Q42.ワイヤレスボンディングについて教えて下さい。

Q43.SIPとはなんですか。

Q44.パッケージ端子の鉛フリー化について教えて下さい。

10. 半導体の先端技術

Q45.液浸露光とはなんですか。

Q46.EUV露光技術はどこで開発を進めているのですか。

Q47.EUV露光装置は、いつ頃から本格的な半導体製造に使用されるのですか。

Q48.露光装置の価格はどのくらいですか。

Q49.High-k(高誘電導)材料にはどのような材料がありますか。

11. 光半導体

Q50.白色LEDについて教えて下さい。

Q51.青色LED裁判について教えて下さい。

Q52.ブルーレイディスクについて教えて下さい。

Q53.半導体材料による太陽電池の変換効率を教えて下さい。

Q54.CCDとCMOSセンサの市場はどうなっているのですか。

12. MEMS技術

Q55.MEMS-ONEプロジェクトとはなんですか。

Q56.MEMSの市場規模、動向について教えて下さい。

Q57.ピエゾ効果とはなんですか。

Q58.マイクロアクチュエータとはなんですか。

Q59.マイクロ化学チップとはなんですか。

Q1
世界の携帯電話の出荷台数はどのくらいですか。


A1
世界の2004年度の出荷台数は約6億9000万台、2005年は約7億3000台が見込まれています。

Q2
パソコンのプリント基板には、半導体がどのくらい載っているのですか。


A2
パソコンのプリント基板には、約100個程度の半導体が搭載されています。

Q3
トランジスタの名前の由来はなんですか。


A3
半導体内部の抵抗が変わる様子から、「トランス(変更)・レジスタ(抵抗)」を短縮して、「トランジスタ」と命名されています。

Q4
半導体の製造期間はどのくらい。


A4
半導体の製造に着手してから出荷するまでの期間をTAT(turn around time)といいます。
半導体の製造では、約120〜180日かかります。

Q5
シリコンサイクルとはなんですか。


A5
半導体業界の景気サイクルのことです。
過去40年近くに渡って4年ごとに浮き沈みを繰り返しています。
半導体産業は中長期的には高い伸び率を維持していますが、製品の世代交代の時期に急激な需要と供給のアンバランスが発生し、好況と不況をほぼ一定のサイクルで繰り返しています。

Q6
シリコンとシリコーンは同じものですか。


A6
シリコーンは、ケイ石を原料とした合成樹脂のことで、高分子有機ケイ素化合物です。
半導体に用いられるシリコンと原料は同じですが、全く違ったものです。

Q7
シリコンは、製造工場の近くの石から取り出しているのですか。


A7
半導体の材料として使われるシリコンは、ノルウェーとブラジルのものがほとんどです。
ノルウェーとブラジルで採掘されたシリコンを輸入した半導体材料メーカが精製して、シリコン単結晶をつくっています。

Q8
化合物半導体とはなんですか。


A8
化合物半導体は、2種類の以上の元素からなる半導体です。
主に第3族であるアルミニウム、ガリウム、インジウムなどと、第5族のリンやひ素などを合わせたものです。代表的なものに、ガリウムひ素があります。
ガリウムひ素は、シリコンと比べて電子の移動速度が速い特徴をもっています。

Q9
フェルミ準位とはなんですか。


A9
フェルミ準位とは、物質の電子分布において、電子の存在確率が1/2になるエネルギーです。
フェルミ準位の異なる材料を接合すると、接合面でフェルミ準位が一致するように電子または正孔の移動が起こります。
このため、接合面近くのバンド図は曲がったものになります。

Q10
増幅作用は具体的にどのようなことですか。


A10
増幅作用は、信号の電圧や電力を増大させるはたらきです。
具体的にはマイクに向かって話した声が、スピーカから大音量となって聞こえてくるような作用です。

Q11
メサ型トランジスターとはなんですか。


A11
世界初の量産化に成功した合金型トランジスタに続き、1956年に2番目の量産タイプとして登場したトランジスタです。
合金型に比べ、高周波数特性と量産性が改善されました。トランジスタの領域の断面形状が台形(台地:メサ)であることに由来します。

Q12
プレーナ構造とはなんですか。


A12
プレーナは平面を意味します。
プレーナ構造は、シリコン表面に酸化膜を形成し、部分的に穴を開け電極を埋込み、平坦化した構造です。バイポーラ、MOS型の両方に採用された集積回路発展の基礎となった技術です。

Q13
MESFETとはなんですか。


A13
MESFETはmetal semiconductor FETの略で金属半導体電界効果トランジスタのことです。
ショットキーゲート電界効果トランジスタとも呼ばれます。ゲートを金属−半導体接合により構成した構造です。

Q14
しきい値電圧とはなんですか。


A14
MOSFETでは、スイッチのONとOFFの境目にあたる電圧のことです。
スレッショールド電圧ともいいます。

Q15
ムーアの法則に限界はないのですか。


A15
1チップに集積できるトランジスタ数が増えたことで、配線遅延、消費電力、製造コストなどが大きくなる問題から、ムーアの法則が破綻するのではといった意見も出ています。
しかし、インテルのCEOは、2005年3月、チップの性能はこの先何年もムーアの法則に従って向上するとの予測を示しています。

Q16
揮発性メモリ(不揮発性メモリ)とRAM(ROM)は同じ意味ですか。


A16
一般的に揮発性メモリは「RAM」といいますが、これは、ランダム・アクセス・メモリの略なので、揮発性の意味ではありません。
同じように、不揮発性メモリは「ROM」といいますが、これはリード・オン・メモリの略なので、不揮発性の意味ではありません。

Q17
CISCとRISCの主な製品を教えて下さい。


A17
・CISC…ペンティアム(インテル)、68000系(モトローラ)、TRON(日立、三菱、富士通)、Vシリーズ(NEC)
・RISC…R3000〜10000(ミップス)、PowerPC(IBM、モトローラ)、SPARC(サン)、PA-RISC(ヒューレットパッカード)、SHマイコン(日立)

Q18
USIC、ASSPについて教えて下さい。


A18
ASICの中で、特定ユーザを対象にしたものをUSIC(User Specific IC)といい、非特定ユーザを対象にしたものをASSP(Application Specific Standard Product)といいます。

Q19
標準的なIPはどのようにして外部から調達するのですか。


A19
日本で唯一IPを取引する機関がIPTC(Intellectual Property Trading Center)です。
IPTCの会員には、機器メーカ、半導体メーカ、プロバイダなどのコラボレーションを促進し、IP流通を実現するための様々なサービスが提供されています。

Q20
MIL論理記号とはなんですか。


A20
論理回路を書く場合に使われる記号です。
MIL論理記号は、基本的にAND、OR、増幅器(AMP)、状態表示記号の4つから成り立っています。
これらの記号を組み合わせることで、全ての論理回路を書くことができます。

Q21
ICの型名の付け方を教えて下さい。


A21
ICは、メーカが違っても電気的な特性が同じによるようにつくられたグループがあり、それらをICファミリーと呼んでいます。
ICファミリーは、印刷された型名で、製造メーカと機能がわかるようになっています。
例)□□74LS×××
□□の英文字がメーカ名で、74が74シリーズ、LSがロー・パワー・ショットキー・ファミリーであることを表します。
また、×××がICの機能を表します。

Q22
正論理、負論理とはなんですか。


A22
高い電圧の信号レベル「H」を「1」に、低い電圧の信号レベル「L」を「0」に対応させた論理です。
この反対に「H」を「0」に、「H」を「1」に対応させた論理を負論理といいます。

Q23
ブール代数とはなんですか。


A23
イギリスのジョージ・ブールによって提唱された代数体系です。
2値論理「1」、「0」に対し、否定(NOT)、論理和(OR)、論理積(AND)のなどの演算から構成されています。
コンピュータの論理演算などに広く利用されています。

Q24
ド・モルガンの定理となんですか。


A24
論理演算で「和の否定は、否定の積」、「積の否定は、否定の和」を意味します。デジタル回路では非常によく使われる重要な定理です。

Q25
次世代メモリについて教えて下さい。


A25
フラッシュメモリに替わる次世代メモリとして、「FeRAM」と「MRAM」があります。
FeRAMは強誘電体メモリと呼ばれ、DRAMに似たセル構造を持ち、コンデンサ部分に強誘電体膜を利用したメモリです。
MRAMは磁気抵抗メモリと呼ばれ、ハードディスクのように磁気を用いてデータを記憶するメモリです。

Q26
DRAMのシェア上位企業を教えて下さい。


A26
サムスン電子
ハイニックス・セミコンダクター
マイクロン・テクノロジー
エルピーダメモリ

Q27
フラッシュメモリは誰が発明したのですか。


A27
フラッシュメモリは、1984年に東芝の研究者であった桝岡富士雄氏が世界で初めて開発したものです。

Q28
フラッシュメモリのシェア上位企業を教えて下さい。


A28
サムスン電子
東芝
インテル
スパンシオン(AMD/富士通)

Q29
メモリカードについて教えて下さい。


A29
メモリカードには、NAND型のフラッシュメモリが内蔵されています。
主なメモリカードには、CF、スマートメディア、メモリースティック、SDなどがあります。
最近はメモリカードの大容量化が進み、現在、1GBを超えるメモリカードも発売されています。

Q30
前工程と後工程は同じ工場ですか。


A30
一般的な製造工場は全ての工程を1ヶ所で行いますが、半導体製造の場合、前工程と後工程と大きく分けられているため、機能的に分かれていることがほとんどです。
また、日本の半導体メーカの多くは、後工程を専門メーカに委託しています。

Q31
インゴットの重さはどのくらいですか。


A31
長さ2mで口径8インチのシリコンインゴットの重さは約150kgです。

Q32
MCZ法について教えて下さい。


A32
MCZ法は、チョクラルスキー法でシリコン融液に磁場を加える方法です。
シリコン融液に磁場を加えることで対流を変化させ、石英ルツボからの酸素の溶解を抑えることができます。
シリコンウェハの低酸素濃度化やウェハの大口径化にともないMCZ法の採用が増えています。

Q33
ウェハに切り込みが入っているのはなぜですか。


A33
ウェハの結晶方向をそろえるための目印や、装置に設置するために、切り込みが入れられています。
切り込みにはV字型のノッチと直線的なOF(オリエンテーションフラット)があります。
8インチまでは両方式が使われていましたが、12インチ以上は世界的にノッチで統一されています。

Q34
ウェハを大口径化することによる問題点を教えて下さい。


A34
ウェハを大口径化することにより巨大な設備投資の負担が発生します。
半導体メーカは、製造・検査装置などの大型化やそれに伴うクリーンルーム面積が増大します。
ウェハメーカは、大型化するインゴットに耐えられる設備の強化やウェハ品質が必要です。

Q35
半導体工場の建設にはいくらかかるのですか。


A35
条件により異なりますが、8インチのウェハラインで月産2万枚規模の生産能力を持つ前工場のみの建設に、1000億から1500億かかると言われています。

Q36
清浄度クラス1とは、どのくらいきれいなのですか。


A36
清浄度クラス1は、1m3中に0.1μmの粒子が1個存在する程度です。粒子を仁丹に例えると、山手線内に仁丹が1つ存在すると言えます。

Q37
CVD法で使用する原料ガスと薄膜の主なものを教えて下さい。


A37
用途 膜の種類 反応ガス
ゲート電極 PolySi SiH4
WSix SiH4 + WF6 , SiH2Cl2 + WF6
容量電極 PolySi SiH4
配線 W WF6 + SiH4 と WF6 + H2
容量絶縁膜 Si3N4 SiH2Cl2 + NH3
層間絶縁膜 SiO2 SiH4 + N2O , TEOS + O2
BPSG TEOS + PH3 + TMB + O2

Q38
ウェットエッチングについて教えて下さい。


A38
ウェットエッチングは薬液を用いたエッチングです。
薬液を貯めた槽にウェハを浸してエッチングを行います。
ドライエッチングと比較し、多数のウェハを同時に処理できる利点がありますが、エッチングがマスク下の横方向にも進行するため、微細加工には向いていません。

Q39
熱拡散法で添加する主な不純物の種類とソースを教えて下さい。


A39  
導電型 不純物 供給ガス
N アンチモン(Sb) Sb2O3
ひ素(As) As2O3
AsH3
リン(P) POCl3
PH3
P ホウ素(B) BBr3
B2H6
BCl3
BN

Q40
検査工程のチェックポイントを教えて下さい。


A40
検査項目をまとめると、「外部不良」、「内部不良」、「潜在不良」の3点です。
外部不良は、パッケージの小さなキズをチェックする外形検査です。
内部不良は、断線やゴミの付着による汚染などを調べます。潜在不良は、壊れやすく弱いチップを取り除く検査です。

Q41
「樹脂マウント」以外のマウント方法を教えて下さい。


A41
「樹脂マウント」以外には共晶マウント」と「金片マウント」があります。
「共晶マウント」は、金メッキされたアイランドにチップを擦りつけ共晶を作り接着する方法です。
「金片マウント」は、アイランドとチップの間に金テープの小片を挟んで共晶を作り接着する方法です。

Q42
ワイヤレスボンディングについて教えて下さい。


A42
金線を用いずに直接リードとパッドを接続するのがワイヤレスボンディングです。
ワイヤレスボンディングには、チップを裏返して貼り付ける「フリップチップ方式」と、テープ・フィルム上にチップを貼り付ける「TAB方式」があります。

Q43
SIPとはなんですか。


A43
SOC(システム・オン・チップ)の考え方をパッケージで展開したのが、SIP(システム・イン・パッケージ)です。
また、MCM(マルチ・チップ・モジュール)が平面的にチップを配列しているのに対し、SIPは複数チップを重ねた構造です。
超小型化を必要とする携帯電話やデジタルカメラなどのモバイル製品を中心に開発が行われています。

Q44
パッケージ端子の鉛フリー化について教えて下さい。


A44
パッケージ端子と回路基板の接続には、主にはんだが用いられています。
はんだには、有害物質である鉛が含まれています。
2006年7月以降、EUではRoHS(特定有害物質使用制限)指令により、鉛などを使用した電気機器の輸出入が制限されます。
このため、鉛を使用しない鉛フリーでの実装方法が進められてあいます。

Q45
液浸露光とはなんですか。


A45
従来の露光ではレンズとウェハ間の媒体は空気ですが、この媒体を液体で満たして高解像度の露光を行う技術です。
媒体を空気より屈折率の高い水などに変えることにより解像度を上げています。

Q46
EUV露光技術はどこで開発を進めているのですか。


A46
EUVL基盤開発センター(EUVL Infrastructure Development Center:EIDEC)で進められています。
EIDECには、国内の半導体メーカーや装置・材料メーカーなど計13社が参加しているほか、海外からも米Intel社、韓国Samsung Electronics社、米SanDisk社、韓国SK Hynix社、台湾TSMC(Taiwan Semiconductor Manufacturing Co., Ltd.)が参加しています。

Q47
EUV露光装置は、いつ頃から本格的な半導体製造に使用されるのですか。


A47
ニコンやASML(蘭)で製造されており、2010年にはASMLから、すでに半導体メーカーへの試作機の納入が始まっています。
2013年、量産機の納入も開始されつつありますが、本格量産機の完成までには、光源ランプの出力や寿命の問題を中心に、他にもまだ解決すべき点も多く、もう少し時間がかかりそうです。
製造ラインでの本格稼動は、フラッシュメモリで2014年頃、ロジックで2015年頃からの、デザインルール15nm世代以降からが期待されていますが、計画が遅れ気味となっていることは否めません。

Q48
露光装置の価格はどのくらいですか。


A48
ステッパー(スキャナー)は露光装置の中では最も高く1台あたり数10億円と言われています。1つの製造ラインで十数台必要と考えると投資額は非常に大きなものです。
しかし、微細化のスピードが速いと1世代で使用できなくなり投資の回収ができません。このため、様々な技術を駆使して装置の延命化が行われています。

Q49
High-k(高誘電導)材料にはどのような材料がありますか。


A49
High-k(高誘電導)ゲート絶縁膜の例
  A l2O3 ZrO2 HfO2 La2O3 Ta2O5 TiO2
比誘電率 〜10 〜20 15〜40 〜20 〜26 30〜80

Q50
白色LEDについて教えて下さい。


A50
白色LEDは、青色LEDもしくは紫外線LEDを、蛍光体(黄色)の励起光源として使用します。
この蛍光体の発色との組合せによって白色光を得ます。

Q51
青色LED裁判について教えて下さい。


A51
青色LEDは、1993年に日亜化学工業が実用化を発表しました。
当時、日亜化学工業の社員だった中村修二氏が、会社を相手取り発明報酬などを求めて裁判を起こしました。
最終的には約8億4000万円で和解しています。

Q52
ブルーレイディスクについて教えて下さい。


A52
ブルーレイディスクは、ソニー、松下電器産業など9社が共同策定した次世代のDVD規格として注目されています。
片面最大27GBのデータ記録が可能です。ブルーレイディスクには、青色レーザが使われています。

Q53
半導体材料による太陽電池の変換効率を教えて下さい。


A53
小面積の材料自体では、単結晶:23%、多結晶:18%、アモルファス:13%です。
また、太陽電池モジュールでは、単結晶:12〜16%、多結晶:10〜14%、アモルファス:6〜9%です。

Q54
CCDとCMOSセンサの市場はどうなっているのですか。


A54
CCDセンサーの9割は日本企業であるソニー、松下電器、三洋、シャープなどが製造しています。
一方、CMOSセンサーは、米国のマイクロン・テクノロジーや韓国のハイニックス・セミコンダクターなどが海外企業が多くを占めています。
CCDとCMOSセンサの比率は、2002年段階ではCCDセンサが市場の約9割を占めていましたが、2007年にはCMOSセンサの市場が5割程度まで拡大するという予測があります。

Q55
MEMS-ONEプロジェクトとはなんですか。


A55
MEMS-ONE(MEMS Open Network Engineering System of Design Tools) は、効率的なMEMSの設計・開発をサポートするためのソフトウェアです。
このMEMS-ONEを構築するプロジェクトが、2004年から開始されたMEMS-ONEプロジェクトです。
現在、産学連携の研究コンソーシアム(9企業、10大学、1研究機関、1団体)が結成され、経済産業省/NEDO技術開発機構の開発プロジェクトとして開発が行われています。

Q56
MEMSの市場規模、動向について教えて下さい。


A56
MEMSの世界市場規模は、2000年に5000〜9000億円程度、2010年には2兆円程度に成長するとの試算があります。
経済産業省は、2004年からMEMS-ONEプロジェクトに乗り出すほか、産業技術総合研究所が茨城県つくば市にMEMSビジネス棟を建設し、産学官をあげて研究開発が加速しています。

Q57
ピエゾ効果とはなんですか。


A57
ピエゾ効果とは、セラミックなどに電圧を加えると変形し、逆に物質を変形すると電圧が発生する現象です。
インクジェットプリンタのヘッドには、ヒータでインクを加熱し、インクが膨張する力を利用する方式とこのピエゾ効果の変形を利用して電気的に制御する方式があります。

Q58
マイクロアクチュエータとはなんですか。


A58
アクチュエータとは、エネルギーの供給用受けて、他の部品を動かすデバイスの総称です。
MEMSでつくられたマイクロアクチュエータの駆動原理は、静電気、圧電素子、熱膨張、形状記憶合金、電磁力など多岐にわたっています。
プリンタのヘッドは熱アクチュエータで、自動車の加速度センサーやプロジェクタのマイクロミラーは静電アクチュエータに分類されます。

Q59
マイクロ化学チップとはなんですか。


A59
LSIのような集積化を、化学分野で実現するために開発しているガラス製デバイスです。
さまざまな化学プロセスを集積するために、ガラス基板上に数十〜数百μmの微細な流路を形成し、その流路内で混合、反応、分離、検出などを行います。
このような目的のために作られたデバイスをマイクロ化学チップといいます。
マイクロ化学チップを用いた化学システム・分析システムがμ-TASです。