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なぜ、こんなことに マンガで学ぶ求人・求職事例

Case.5

遅すぎた結果連絡

コマ1 コマ2 コマ3 コマ4

※ これは事実を元に構成したフィクションです。

Trouble Shooting

マンガ解説

選考結果の通知期間
求職者が一番不安を抱え落ち着かない時期は、選考結果を待っているときです。選考通知が遅れれば遅れるほど、求職者の不安と焦りは拡大していきます。そのため、求人機関には選考結果を速やかに通知することが望まれます。

JREC-IN Portalで取り扱っている求人公募情報には、選考結果通知の可否や通知方法について明記するようお願いしています。面接時にも「○日以内に電話かメールで合否のご連絡を致します」等、求職者に通知方法や通知期間を伝えている求人機関がほとんどです。しかし、このマンガのように伝えられた期日までに通知が来ないケースもあります。また、はっきりとした通知期日を伝えない、かなり遅れて通知が来たといったこともあるようです。

このマンガの場合、面接結果を1ヵ月以内に連絡すると応募者の佐藤さんに伝えたにもかかわらず、約束の期間に結果連絡を行いませんでした。そのため、佐藤さんは不採用だと思い、他の求人機関への応募を始めることになります。諸々の都合により選考が長引くのは仕方ありませんが、約束したことはきちんと守らなければなりません。約束の期間内に結果を伝えるのが難しい状況だったとしても、「選考が長引いているためもうしばらくお待ちください」といったように選考状況だけでも連絡していれば、佐藤さんも○○大学の結果を待たずに他の機関へ就職することはなかったかもしれません。

求人機関の順守ポイント
応募者に対して選考結果の通知方法、通知期日を明確に伝え、できる限り約束の期日までに通知しなればなりません。万が一約束の期日までに返事ができない場合は、求職者に選考が遅れている旨を理由とともに必ず連絡してください。それは、応募者のためはもちろんですが、求人機関自身のためでもあります。応募者は、あなたの機関だけに応募しているとは限りません。どうしても確保しておきたいという人材を逃さないためにも、明確な結果通知または選考状況の連絡を心がけてください。

求職者へのアドバイス
Webなど一般的には、採用は不採用よりも早く連絡が来るというようにいわれていますが、大学や研究機関の場合は必ずしもそうではありません。連絡がすぐに来ないからといって不採用だと思い込まず、ある程度の期間(一般的には2週間)をおいて自分で応募した求人機関に合否の問い合わせをしてください。また、面接時に「○日までに連絡します」と告げられたにもかかわらず連絡が来ない場合も、問い合わせをして差し支えありません。
Comment

専門家コメント

面接後の選考結果通知は、研究機関の場合、企業と比較すると長くなる傾向があります。企業では、一般的に1週間~3週間です。面接の選考結果通知連絡が遅くなる理由は、研究機関等求人機関の都合です。
早く仕事を決めたい求職者は、同時進行で求職活動をしているケースも多く、優秀な人材であれば他の機関・会社等に決まってしまうリスクが研究機関の選考結果通知連絡の遅れに伴い発生します。また、このことは求職者からの信頼を損ねる原因にも繋がります。たとえば、「面接結果は決まり次第通知します」のような曖昧な表現は避け、選考結果のおおよその日程と具体的通知方法をあらかじめ決めておき、サイトや面接時に伝える等適切な連絡方法が望まれます。通知が遅れると判断した場合、担当者は「選考途中です」等、時間がもう少しかかりそうであることを、可能な限り早く求職者に連絡しましょう。研究機関の誠意を見せることで求職者も待つ気持ちが安定します。
求職者にとって待ち続けるのは辛いものです。それでも連絡期間までは待ちましょう。連絡期間が過ぎても何も連絡がない場合は自ら結果を問い合わせてみることも必要です。

2級キャリアコンサルティング技能士 種市 智香子

※これは掲載時点での情報です。雇用制度は法律改正に伴い、変更される場合があります。最新の情報を常に確認するようにしてください。


2017年3月 制作