※ これは事実を元に構成したフィクションです。
1 求職者が公募情報を見つける 求人公募情報を掲載した瞬間から、求職者が目にするわけではありません。求職者に見つけてもらう時間が必要となります。JREC-IN Portalがユーザ向けに調査したところ、ほぼ毎日JREC-IN Portalを利用している方が全体の16.1%、週2、3回程度利用している方は10.6%というのが現状です。マッチングメールを利用している求職者でなければ、見つけてもらうにはある程度の時間が必要だと考えたほうがよいでしょう。
(各種データ「平成27年度 JREC-IN Portal 一般ユーザ アンケート結果 調査実施期間:2016年1月20日~2016年2月18日」より引用)
2 応募の検討 公募情報の内容が自分にマッチするかを考え、求人機関がどんなところかを調べて応募を決めます。
3 応募書類の準備 大学や研究機関の求人では、一般の求人に比べ多数の応募書類が必要です。このマンガでも履歴書に業績リスト、論文概要、研究への抱負、さらには推薦状、修了証明書が求められています。そのような書類の作成には相当な時間を要します。また、推薦状や修了証明書などは、他の機関や人物に作成を依頼することになるため、手配に時間がかかります。応募書類の準備には3~5日の期間がかかることを考慮しましょう。
4 応募書類の郵送 ほとんどの求人機関は、応募書類の受付を募集終了日必着としています。応募書類の郵送には、応募者の手から離れた後も場所により最低1~2日の日数がかかるとみてください。
2級キャリアコンサルティング技能士 種市 智香子
※これは掲載時点での情報です。雇用制度は法律改正に伴い、変更される場合があります。最新の情報を常に確認するようにしてください。
2017年3月 制作
マンガ解説
募集期間の設定で考慮に入れてほしい4つのプロセス
求人機関にとって募集期間は、求人公募情報が掲載される期間であり、募集を受け付ける期間となりますが、求職者にとっては、応募を検討し、応募書類を準備する期間といえます。そのため、募集期間の設定には、求職者への配慮が求められます。このマンガでは、選考スケジュールの都合で募集期間を1週間に設定しましたが、その期間は果たして妥当だったのでしょうか。
求人公募情報を掲載してから応募書類が届くまでには、次の4つのプロセスがあります。
1 求職者が公募情報を見つける
求人公募情報を掲載した瞬間から、求職者が目にするわけではありません。求職者に見つけてもらう時間が必要となります。JREC-IN Portalがユーザ向けに調査したところ、ほぼ毎日JREC-IN Portalを利用している方が全体の16.1%、週2、3回程度利用している方は10.6%というのが現状です。マッチングメールを利用している求職者でなければ、見つけてもらうにはある程度の時間が必要だと考えたほうがよいでしょう。
(画像クリックで拡大表示)
(各種データ「平成27年度 JREC-IN Portal 一般ユーザ アンケート結果 調査実施期間:2016年1月20日~2016年2月18日」より引用)
2 応募の検討
公募情報の内容が自分にマッチするかを考え、求人機関がどんなところかを調べて応募を決めます。
3 応募書類の準備
大学や研究機関の求人では、一般の求人に比べ多数の応募書類が必要です。このマンガでも履歴書に業績リスト、論文概要、研究への抱負、さらには推薦状、修了証明書が求められています。そのような書類の作成には相当な時間を要します。また、推薦状や修了証明書などは、他の機関や人物に作成を依頼することになるため、手配に時間がかかります。応募書類の準備には3~5日の期間がかかることを考慮しましょう。
4 応募書類の郵送
ほとんどの求人機関は、応募書類の受付を募集終了日必着としています。応募書類の郵送には、応募者の手から離れた後も場所により最低1~2日の日数がかかるとみてください。
これらのプロセスを考慮すれば、このマンガの1週間という募集期間は求職者にとって相当に無理があるといわざるを得ません。その結果はご覧のとおり応募なしという状況です。また、求職者の中には、募集期間が短いと本当に求人しているのか疑う方もいます。
求人機関へのお願い
広くよい人材を求めるために、余裕を持った募集期間を設定してください。専門家コメント
公募期間は、企業・大学・研究機関など各求人機関により自由に設定できます。採用活動を実施するうえで重要なのは、「多くの応募者を集める」ことで、能力を的確に判断し「優秀な人材と出会うチャンス」を広げることです。応募者は絞り込んだほうが効果的という考えもあるようですが、公募期間を短縮することで応募者が来ない、求めている人材がいない、求めている人材が少ないとなると、採用計画自体が意味をなさないことになります。優秀で即戦力となる人材等、期待する人材を獲得しやすい状況を用意することは、公募する際に求人機関の採用目的を叶えるうえでも大切です。選考スケジュールが詰まっているからといって、応募にかける時間を短縮すると、企業・大学・研究機関など各機関の人材確保にマイナスの影響を与えることとなります。採用は「投資」と捉えてみてください。
2級キャリアコンサルティング技能士 種市 智香子
※これは掲載時点での情報です。雇用制度は法律改正に伴い、変更される場合があります。最新の情報を常に確認するようにしてください。
2017年3月 制作